現在建築中の「M邸」では大工さんがとても頑張ってくれています。
神奈川県の横浜市の物件なのですが、大工さんは青森出身とのこと。
何かと縁があります。
ディテールとは、英語の「detail」のことで「詳細」「細部」というような意味があります。
建築家はいかにこのディテールを上手に見せれるか?
ということを考えながら図面を書いています。
有名な言葉に「神は細部に宿る」という言葉がありますが、
普通の人が気にしないような部分こそ丁寧に作っていくことで、綺麗な建物ができると思っています。
当然、私たち設計者だけがこだわっても良いディテールはできないと思います。
「M邸」では、現場監督、大工さんが共に私たちのやりたいことを理解してくれて、
実際に形にしてくれています。
「設計者のこだわり」×「大工さんの腕」があって一緒に綺麗なディティールを作ることができます。
いよいよ大詰めの現場で、検討していたディテールが形になってきていたので紹介できればと思います。
今回は階段部分を現場の皆さんに頑張ってもらったのでご紹介しますね。
・手すりの座金は段板の上から設置しないで下から固定することで、
上から見て足元がスッキリし、段板・床から手すりが出ているように見せています。
・階段の手すりと、廊下の手すりの接続を溶接し一体の手すりとしました。(画像左下)
溶接をしない場合は、手摺りと手摺りを繋ぐための金物が出てきてしまいます。
・シンプルなデザインとしつつ、一時的に階段の手すりにネットなど転落防止が設置できるように、
下にも横材を設置し、ネットを設置できるようにしました。
(横材がない場合は床に金具で固定が必要になるため、床に穴を開けなければいけなくなるためです)
ディティールを考える時は要素が少ない方が「正」と修行時代に良く言われていました。
それを守りながら、よりシンプルなデザインを目指して日々精進していきます!!