横浜市のみなとみらい地区に建つ10年間暫定施設の小学校です。敷地は国道や高速道路に隣接し、周辺はビル建設ラッシュという、必ずしも恵まれた立地ではありませんが、子ども達にとってはかけがえのない時間の中で、学び育つ環境としての校舎であり、地域にとっては短期間でも開かれた拠点となることを目指しました。一方で10年暫定施設であることから、経済性、解体の容易さ等について合理性を重視した工法や材料の選定を行なっています。
階段には中庭からの光を取り込み、踊り場や階段ホール脇、廊下の先等に溜まりの小空間を設け、木質系インテリアとして児童が心地よさや自分の居場所等を感じながら生活することが出来る計画としました。またイメージカラーとして、親校の横浜市立本町小学校の青色にみなとみらい校らしさを加えた「エメラルドグリーン」を採用し、ピロティの天井、階段の壁、外観に現れる柱等の建築要素に彩色しています。限られた時間の中で、児童の空間の記憶となることを願っています。
所在地:神奈川県横浜市
構造: 鉄骨造
延床面積:7,984.02m2
竣工:2018.03