雑誌やポータルサイトの坪単価で判断してはいけない?
坪単価は大変重要な指標です。なぜなら注文住宅は基本的に一点モノで、比較のしようがないため、設計事務所や工務店がどの程度の費用感なのかは依頼先を絞り込む上で見逃すことができません。
価格帯と性能
青森県の設計事務所、工務店をSUUMOで調べました。ローコストを売りにしている会社は最低で30万円/坪〜とかなり安価です。安かろう悪かろう、ということは一概に言えませんので設備等の仕様や、オプションの設定、建物の性能については施主側もある程度知識がなければ判断が難しいところです。さらに前述の通り、坪単価はあくまで目安なので打ち合わせを進めて行ったら結局普通の住宅と変わらない坪単価になってしまった、ということもよく聞きます。では、どのように判断していけば良いのでしょうか。
なぜ安い?を考える
設計事務所や工務店もビジネスなので利益を確保しなければなりません。価格(坪単価)を抑えるためには大きく3つしかありません。
①利益を少なくする
②安く仕入れる
③安い仕様にする
①の場合は薄利多売の経営になります。利益を抑えているので、材料の質や性能などが極端に落ちることは比較的少ないと思われます。利益が少ないため棟数を多く受注しなければいけないので営業、設計、現場監督の各担当者が忙しいケースが想像されます。
②の場合はコストを抑えるため選択肢が減ります。例えばキッチンなどの設備をメーカや商品を絞り込むことで安価に仕入れる方法が考えられます。プランの自由度は落ちませんが、外装・内装・設備等は限定的になると思われます。
③の場合は性能を犠牲にして価格を抑えます。当然ですが、住宅の基本的な性能である断熱性や気密性、その材料や品質を落とした仕様となります。
バランスを見抜く
会社ごとに前述の①②③のバランスが違います。つまり施主である皆さんは坪単価に加え、その坪単価に至ったバランスを見極めることが重要です。
一見すると①の利益を少なくする会社が良心的に見えますが、利益が少なければそこで働く人達のお給料は高いでしょうか?低いでしょうか?また、お給料が少ない人は満足な仕事をしてくれるでしょうか?
お給料が良いから良い仕事をする。とは限りませんが、自分たちにとって価格が安いことが不幸な形で帰ってくるケースも少なくありません。
もし気になる会社があるのであれば、正直になぜ安いのか聞いてみましょう。
質問のポイント
安い、でも不安。そんな時に効く質問をまとめました。
- この坪単価に近い施工例を見せてください。
例えばポータルサイトなどで40万円/坪で気になる会社であればその坪単価の実例を見せてもらいましょう。もちろん写真だけでなく、断熱性能などについても確認しましょう。 - キッチンは〇〇(メーカー名)を選べますか?
こだわりがありそうな人には後々トラブルにならないように、選べるメーカーや商品について説明をもらえる事が多いです。ついでに他の設備や内外装についてまとめたカタログなどももらいましょう。※もちろん自由に選べる場合もあります。
契約を急がない
住宅は一生に一度の大きな買い物です。一度設計事務所や工務店、ハウスメーカーの門を叩けば値引きや特典など様々な営業トークが飛び交います。ぜひ判断材料をたくさん集めて冷静に比較し、自分たちに合った会社と一緒に家づくりをしましょう。
エコハウス診断について
ゲンジアーキではエコハウス診断を行っています。使用する材料やプランを見て客観的な指標を用いて診断いたします。
※図面や建築の知識がなくても必要な情報はこちらからお伝えしますのでご安心ください。